乳び胸の犬 その後

先月 乳び胸を発症した犬の事を ほんのちょっと掲載しました

あれから随分日が経ち その後を報告しないままになっていたら 
神奈川県のSさんから問い合わせがあった

「 その後 乳び胸の犬はどうしましたか? 
  もし 東京の大学病院での手術を迷っているのなら 
  自分が犬を預かって 自宅から病院へ通院できますよ 」 と
  驚くような提案を申し出て下さいました

ブロブを見ていて下さる方で 獣医さんだったそうです
結婚して現在は育児中だが いずれまた獣医の仕事を再開したい
との希望を持っていらっしゃるとの話

勤務している6年の間に 2例だけ乳び胸の診察した事があり 
珍しい病気なので獣医としても関心がある  等 話をされました

Sさんには今までの経緯を説明し 丁重に御礼を伝えました


これは やはり皆様にも キチンとお知らせしなければならない
心配下さっている方があるかも知れない そう思いましたので 
今回 詳細を掲載する事にしました

長くなりますが ご了解ください



結論からいうと 手術は終わりました

まず 乳び胸とは リンパ管に損傷が生じ ( リンパ管が破れたとか
穴が開いたとか 等 ) 管中のリンパ液が体内へ洩れ出した状態
胸にリンパ液が溜まるのを乳び胸と言い 腹などに溜まる事もある

そのリンパ液は刺激が強くて 内臓を溶かすようなダメージを与える
だから胸に溜まったリンパ液を抜くだけではダメ !
原因を絶たなければならない

リンパ管が細過ぎて レントゲンでは写らないので CTで
リンパ管造影が出来る病院でないと 検査・手術が出来ない

最初の病院では 東京の大学病院を紹介する と説明されましたが
マム宅には 犬が沢山いるので東京へ出かけて 何日も家を空ける事が
出来ない

自宅から通院できる病院と言う事で 浜松市内の木俣動物病院に
検査・手術をお願いした
院長先生とは30年来のお付き合い  
日頃はご無沙汰ですが 難しい病気の時だけ駆け込みます

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手術後 その結果を 画像を見ながら説明受けた

胸の中は 既にリンパ液でダメージを受け 臓器が癒着

肺には穴が開いて そこへもリンパ液が溜まる
肺に液が溜まると まるで水中で呼吸しているような状態

肺呼吸する生物は 実際には水中では呼吸出来ない ・・
溺れて死亡する それくらい苦しいと言う説明

心臓を守る為に心臓の一番外側に 心嚢膜と言う保護膜が有るが
それもリンパ液で 白く変色し硬化していたので 心嚢膜を切除

もし 次に液が溜まったら 心臓を直撃する 
心臓に穴が開いたら ・・・ アウトです

手術は 背骨の下 大動脈の横に走っているリンパ管を2ヶ所
クリップで止めた

1㍉以下の細い管 しかも大動脈の直ぐ横 
万一に備えて 輸血犬として事前に血液検査を受けたナナを 
手術台横のベッドへ眠らせて待機

3時間以上掛かったが手術は成功 出血もなく無事終了

( さすがは木俣先生  ちなみに 外科手術にかけては 
  日本で 3本の指に数えられると言う噂も聞きました )

しかし これからが問題  再発率が高い ・・ 
もし 再発したら次は もう救う方法は無い

現在もまだ 胸にはドレンパイプ(排水パイプ)が埋め込んで有ります
一応 皮膚に縫い付けてあるが 万一抜けてしまっては大変なので
洋服を着せて 犬や物など外部に接しないよう注意を払っている
他の犬とは隔離して 安静にさせています

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体重7㌔の小さな身体に 約10㎝の傷口が3ヶ所

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3週間入院し ようやく退院 
その1週間後の検査で 30CCの液が溜まっていた   
再発したのか ?? 思わずため息がもれた

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2週間後 再検査の予定

そして 食事のケアが大変 普通のフード・食事は一切不可
脂肪を抜いた低脂肪食のみOK 
鶏肉のササミ と 白米を指示された

しかし 毎日 ササミと白米だけでは 嫌がって食べない日もある
以前から食べる事には繊細な犬だったので こうなると食べる物がない
これは泣ける ~~

今は台所に立っている時間が長くなった
脂肪を抜く為に イロイロな食品を湯がいて 試して見るのです
ネットで食品の脂肪含有率を調べ 低い物を買ってくる
しかし いくら手を掛けても イヤな物は食べない

オヤツも袋の裏を見て 脂肪の含有率を見る
その上 薬を朝晩飲ませるのにも パン等の脂肪の数字を見て使う
頭の中で脂肪 脂肪 と脂肪の2文字が踊っています

白米にササミを乗せたご飯

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病院の指定は低脂肪のフード  しかし まずいので食べない

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院長先生からは 普通の子のように 長生きが出来るとは思わないで 
と宣告されている
この病気は難治性の病気 治癒率が低く 再発率が高い

お別れの時は 次に再発した時
その日が来ませんように ・・ ただ祈るだけです    

老衰で逝く子を看取るのも辛いが それは天寿を全うして逝くのなら
納得も出来るが 病気で夭折する子を看取るのは なお辛い

どの子も 安らかに穏やかに 天寿を全うして欲しい

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はちかねこ2

Author:はちかねこ2
静岡県浜松市を中心に、
心や体に傷を受けた犬達の
ケアを行いながら、新しい
家族を捜す、などの活動を
しています。

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